


不妊治療はどう進むの?
人工授精はどうやるの?
体外受精に葛藤がある…
この記事は、こんなお悩みを解決します。
- タイミング法から体外受精まで
- 人工授精の一般的な進み方
- 体外受精の体験談
記事を書いている私は、タイミング法から体外受精・顕微鏡受精を経験し、第一子である娘を妊娠・出産しました。
この記事を読むことで、タイミング法から体外受精までの大まかな流れをイメージできるようになると思います。
私は長年不妊に悩んでいて、体外受精に踏み切るまでにはかなりの葛藤がありました。
幸いにも、体外受精で娘を授かれたので、今はこの治療を選択して本当に良かったなと思っています。
私の不妊治療の記録をお送りします。


妊活をする前は
私は子供は嫌いではないのですが、どう接して良いか分からないし、正直得意な方じゃなくて。
自信をもって『子供が好き』と言えるタイプではありませんでした。
結婚したときは、仕事が順調でやりがいを感じていたので、しばらくは自分や夫婦2人の時間だったり、仕事の時間を大切にしてました。
子供は『欲しい時に作ればいい』という、安易な考えでしたね。
【体験談】タイミング法
結婚後しばらく経ち、そろそろ子供をもつのも良いかなと思うも、授かりませんでした。
それでも「しばらくしたら出来るだろう」と楽観的な性格ゆえ、月日だけが流れていき、付き合っていた期間も含めると6年近くが過ぎてしまいました。
婦人科に行き、タイミング法から始めてみました。
タイミング法のやり方は?
まずは生理周期を把握するため、毎日基礎体温をつけました。



アプリで管理すると良いですよ
高温期と低温期を確認しながら、排卵日の予測をして、排卵が近いと思われる日にタイミングを取ります。
私が通っていた病院では、生理開始から大体10~12日目くらいに1度来院して、エコーで卵胞の成長具合を確認し、タイミングを取る日を教えて貰うという流れでした。
基礎体温で排卵日は大体予測出来ていると思っていましたが、実際にエコーで診て貰うと『卵胞の成長が思ったよりも早くて既に排卵している』や、逆に『排卵までまだ4日以上かかる』と言われることもあり、自分が思っていた状況と違うこともありました。
基礎体温ががくんと下がったけど、排卵はまだという事もありました。



排卵のときに更に体温が下がるという感じ
生理周期が順調でも排卵日を予測するのは、簡単ではありません。
妊活アプリや基礎体温で、自分なりにタイミングを計ることも可能ですが、より確実に把握したいのであれば病院で診てもらうことが一番です。
基礎体温ががくんと下がっても、その下がりがその月経周期で最低温かを判断するのは、なかなか難しいものです。
タイミングは1日おきで
私はある程度、高温期と低温期がしっかりと分かれているタイプ。
排卵痛も少しある体質だったので、排卵が近くなるとなんとなく分かりました。
排卵日が近くなったら、1日おきにタイミングを取りはじめますが、タイミングは毎日が良いのか、1日おきが良いのか?
産婦人科に聞いたところ、1日おきが一番効率良いと聞きました。
年齢的に焦りもあったので、確実にその月を無駄にしないように、高温期に入ったことを確認してから、タイミングをやめるという方法を取っていました。
排卵検査薬も使おう
基礎体温とあわせて、排卵検査薬を使うことで、より確実に効率よく排卵日を把握することが出来ました。
日本製の排卵検査薬は性能は良いのですが、ちょっとお高いかなという印象です。
排卵検査薬は、うまくタイミングが合わないと1周期に何本も消費するものなので、日本製のものを毎回購入していると、結構なお金になるんですよね。
排卵日が近くなると、朝夕で検査しないと、正確に排卵日を把握できないことも多いです。
その点、海外製の排卵検査薬は20本で2000円くらい(1本100円程度)なので、お金をあまり気にせずに使えます。
☟よく利用していました。
海外からの発送なので、注文から到着までは2週間程度見たほうがよいです。
【体験談】人工授精
タイミング法で、しばらく努力するも、授かる気配は一切なし。
婦人科での検査では、私も旦那も不妊の原因になるようなものは見つからず、原因不明の不妊という状況でした。
しばらく通院し、人工授精まで実施しましたが授からず。
人工授精6回失敗、これ以上同じ治療を続けても、成果が出る可能性は限りなく低いと説明されました。
このときは流石にショックで、仕事や自分の時間を優先して子供を授かることを甘く考えていたこと。子供が欲しいと初めから強く望んでいなかったからこうなってしまったのかなと、自分を責めてしまったものです。
人工授精は意味ない?
人工授精は、途中まではタイミング法と同じで、何回か通院してエコーで卵胞の育ち具合を確認、タイミングを取る代わりに、人工授精を行います。
私が通っていた病院は、事前に採精キットを貰うことが出来ました。
人工授精当日に自宅で採精して、私が病院に持ち込めば良く、夫婦で来院しなくても良かったので楽でした。
夫婦で来院の病院もありますが、仕事の都合もあるので、なかなか調整が難しいこともあるでしょう。
病院によって方針は様々なので、事前に確認すると良いかもしれませんね。
人工授精の妊娠率は、自然妊娠と大差ないと言われてますので、意味ないのでは?と思うこともありましたが、旦那側の検査も出来ましたので、私はやって良かったと思ってます。
人工授精初回~4回目までは、通院してエコーで卵胞の育ち具合を確認し、人工授精日が決まるとHCGという注射で排卵を促し、人工授精を行いました。
◎珍しい微糖のカフェインレス
◎カフェ並みに美味しい
【体験談】人工授精・クロミッド服用
人工授精5~6回目は、これまでの人工授精にプラスし、クロミッドという錠剤を服用し《1度の排卵までに至る卵胞を2個以上成長》させ、排卵する卵を増やすことで、妊娠する確率をあげるという方法でした。



クロミッドを使用しなければ、排卵までに至る卵胞は1つと言われてます
排卵する卵胞を増やす=多胎になる可能性があり、母子ともにリスクが伴うため、人工授精を数回しても妊娠に至らない場合に限られる方法であると説明を受けました。
人工授精5~6回目では、同時に2~3個の排卵がありましたが、残念ながら妊娠には至らず。
人工授精6回全て失敗、体外受精が見えてきました。
【体験談】体外受精
私の、体外受精の記録です。
体外受精への葛藤
ここまでの不妊治療での失敗を経て、自然には授かれる可能性はほぼない状況と分かっても「子供を持つ」という覚悟が、自分には足らないような気がして。
子供は欲しいけど、体外受精のように大それたことをしてまで、自分は親になる価値のある人間なのだろうか。
覚悟をもったところで、子供が出来るかどうかは分からないけれど、親になる自信がないまま次に進んで良いのだろうかと、体外受精に進むのを躊躇っていました。
周りは自然に子供が出来ているのに、何で私だけ?「親になりたい」っていう気持ちは、子供っぽい自分のエゴなんじゃないだろうか。
子供が欲しいという気持ちは本物なのだろうか。
色んな思いがぐるぐるしていました。
大切なのは自分の気持ち
そんな私が治療に踏み切った理由は、やはり旦那をお父さんにしてあげたいという、自分の気持ち。



不妊がどっちに原因があるかは分かりませんでしたけどね
地元の産婦人科に通い始めて5年、「出来ることは全てやろう」と、夫婦二人三脚で、体外受精に進む決心がつきました。
体外受精を実施している病院に転院したところ、本当に幸運にも、初回の採卵・移植で娘を授かることが出来ました。
本当に「子供を授かる」って決して当たり前のことじゃない、奇跡の連続なんだと。
通院回数・スケジュール
転院先でスクリーニング検査をしても、やはり不妊原因は不明でした。
医師との面談で、体外受精はアンタゴニスト法を選択しました。
気になるのが、通院回数かと思います。
- スクリーニング検査(初診)
- 生理中
- 卵胞状況のチェック(何日か)
- 採卵
- 受精確認
- 胚盤胞培養確認(凍結)
採卵から凍結までのスケジュールは、上記内容で1ヵ月半の間で、8回くらいの通院でした。
仕事が休みの土曜に通院したこともあり、仕事との両立も可能でした。
【体験談】体外受精・アンタゴニスト法
アンタゴニスト法は、卵胞刺激の方法の1つです。
複数の卵胞を同時に発育させ、十分に育ったタイミングで採卵するという流れでした。
自己注射のようす
卵胞刺激のやり方は、自己注射を選択しました。
注射セットを頂き、自宅で自分で注射出来るので、仕事をしながらでも問題なくこなせました。
自己注射と聞くと少し怖いかもしれませんが、説明通りに行えば、慣れるとサクサクできるものでした。
採卵の結果
アンタゴニスト法での卵胞刺激周期で、1回の採卵で、卵胞は11個採取出来ました。
顕微鏡受精も実施
採卵で採取した11個の卵ですが、受精障害がある人もいると聞いたので、ふりかけによる体外受精と顕微鏡受精を半々でお願いしました。
受精出来た卵は6つで、体外受精と顕微鏡受精で受精率に大差はありませんでした。



受精障害は無かったという結果でした
【体験談】体外受精・凍結胚盤胞移植
早く移植したいと気が焦り、新鮮肺移植を行なおうかなと迷いましたが、着床ギリギリの状態となる胚盤胞まで培養して、移植するのが一番成功率が高い方法と聞きました。
しかしながら、胚盤胞まで育つ保証はどこにもなく、せっかく出来た受精卵が全滅するかもしれない。
この時点で、60万近くお金がかかっていたので、具合悪くなるくらい迷いましたが、自分の卵を信じて、すべての卵の培養継続をお願いしました。



保険適用の前のことでした
胚盤胞まで育った卵の数は?
胚盤胞まで成長した卵は6つ中4つで、そのすべてを凍結しました。
胚盤胞のグレード
胚盤胞は5日間培養からの凍結で、凍結時のグレードは4AB・4BA・4BB、4BCの4つでした。
4ABの5日目凍結胚盤胞を移植しました。
結果的にこの卵で妊娠にいたり、無事に娘を出産しました。
凍結胚盤胞移植のスケジュール
- 生理開始2日目まで
- 内膜チェック
- 移植
- 妊娠判定
凍結胚盤胞移植であれば、上記内容で1ヵ月の間で、4回くらいの通院でした。
面談で事前に通院日が決まるので、採卵時よりもスケジュールは組みやすかったです。
【体験談】体外受精・費用
あくまでも、保険適用前の自費治療でのお話ですが。
- スクリーニング検査(初診)
- 卵胞刺激(アンタゴニスト法)
- 採卵
- 受精卵の培養
- 凍結
- 移植
領収書を全て見返すと、上記全てあわせて丁度100万円くらいでした。
宮城県と地元の自治体から不妊治療の助成金が出たので、手出しは40万ちょっとくらいでしたね。



現在は保険適用となったので、更に安くなりますね
【体験談】不妊の理由
こればっかりは、医師からも結果論でしかないと言われましたが。
私のように、妊娠以降の経過に問題無く、体外受精したらあっけなく妊娠・出産に至る場合は、ピックアップ障害が濃厚とのことでした。
ピックアップ障害
通常なら排卵した際に、イソギンチャクのような器官と言われている卵管采が飛び出して、排卵された卵子をキャッチして、卵管に送り込み、待機している精子と受精すると言われています。
ピックアップ障害とは、卵管采が何らかの理由で上手く動かずに卵子を卵管に取り込めず、結果的に精子と出会えないことで受精が出来ない⇒妊娠に至れないという障害です。
受精が出来れば、妊娠・出産に至れるために、体外受精を行なえば、妊娠・出産が大きく期待できると言われてます。



私がまさにそのケースだったのかもしれません
【体験談】嬉しかった言葉
体外受精をするまでは『自然に授かりたい』『引け目を感じる』『障害とか大丈夫?』など、マイナスなことばかりを考えていました。
今では、体外受精をしたことに負い目や後悔は一切感じてません。
何故なら、不妊治療をしなければ、娘には会えなかったから。
不妊治療していた友人から言われたのですが、もし不妊治療をせずに、自然妊娠・出産出来たとしたら、その子は今目の前に居る娘ではない。
私は、不妊治療して出来たこの子が良いんです。
だから、不妊治療をして本当に良かったと思っています。
結果的に授かれたからこんなことが言えるのかもしれませんが、不妊治療は素晴らしい医療です。
患者はその奇跡のような医療を受ける事に、引け目を感じる必要はないと思います。
悩んでいた昔の自分にもし伝えられるなら、そう伝えたいなと思っています。
コメント